でも、お前はきっと悪くない
やあ
みんなは好き?このカード
僕は嫌い
今回はこの秋生まれてしまったこの悪魔への悪口です
”さあ、ゲーム開始だ。
君は後手。しかしいいハンドだ、キープ。
相手は森からガチョウをプレイ、君は占術ランドをタップイン。
うん、これは上だ、GO.
相手はオーコをプレイ、プラス。
君は何とかオーコを落とそうと抗う。そこにニッサが着地。
二人のpwを前にもたついている間に相手はハイドロイド混生体x=12をプレイ。
君の負けだ。”
そもそも何故こいつが生まれてしまったんだろう?
この余りにも軽く、余りにも硬く、そして余りにも不快なカードは何故作られたんだろう?
ともすれば全てのクリーチャーとアーティファクトからその存在理由を奪いかねないこの危険極まりないカードに、何故ウィザーズはGoサインを出してしまったのだろうか
明らかにこの1年間、いや半年でマジックにおけるプレインズウォーカーは激しくインフレした
このプレインズウォーカーのインフレはスタンダードのみならずあらゆるフォーマットを飲み込んだ
レガシーや、そしてヴィンテージでさえも逃れることは出来なかった
ストーリー的にも灯争大戦という佳境を迎え、その主人公であるプレインズウォーカーたちにも必然的にスポットが当たる
物語のヒーロー達が強力な能力を携え、ストーリー上でも盤面の上でも大活躍する
そんな絵空事をウィザーズは思い描いていたに違いない
が、実際に起こったのは余りにも早いマウント(盤面での有利)とルールを捻じ曲げ、否定する者たちによる一方的な虐殺だった
お前は黙って見てろ
ドローカード全否定
2マナだけどプラスでアドバンテージ!w
(オーコがこの三枚と並んで評されるのも遠くない未来のはずだ)
これらのプレインズウォーカーはこれまでのものとは一線を画した強さであり今では彼らなしでマジックは語れない
何故彼らが刷られたのかと言えば、一つは先ほども言った通り灯争大戦だったから
そしてもう一つは「プレインズウォーカーというカードデザインに無理が生じている。」からだと思う
ローウィンで生まれたプレインズウォーカーはゼンディカー以来、一つのエキスパンション毎に(ほぼ)三種以上作られてきた
これは結構とんでもない超ハイペースだ
それを実に10年も続けた今プレインズウォーカーは何百種類も存在する
そのセットの目玉となるよう宿命付けられた神話レアを三か月に一回三枚作らなければならないのである
これはどんなに天才的なクリエイターであっても到底無理なハイペースのように思える
限られたカードの枠組みの中でユーザーに手に取ってもらえるような魅力的でパワフルなカードを、そしてそのエキスパンションを代表するようなカードになるべくしてプレインズウォーカーは作られる(中には強すぎるものもしばしばあったが)
そしてネタがどんどん尽きて行った結果生まれたのが
コピペかな???
改めてこうやって二枚並べてびっくりしてる
ほとんど一緒じゃんなんなら絵すら同じ
(余談だがシャドウバースも今デザインの狭さに苦しめられている。マジックで言えばクリーチャー、エンチャント、アーティファクトに相当するものが盤面に五個までしか置けない。
これはサービス開始当初から「狭くね?大丈夫?」と言われ続けていたがまさに予感が的中
”リーダー付与効果”というもので急場をしのいでいる。マジック風に言えばCIPで紋章を得るようなもの
最初はレジェンドカードと呼ばれるカードだけが持っている能力だったが今ではアンコモンでも持っている。)
要はもうネタ切れなのだ
10年に渡ってウィザーズは超ハイペースでプレインズウォーカーを作り続けてきた
三年前の時点でだれがどう見てもすでにネタ切れなのに灯争大戦でさらに36人追加します!とかやっちゃった結果がこれだ
より新しく、より強く、より魅力的なものを…
と追い求めていった結果何故かプラス1でクリーチャーを無力化する怪物が生まれてしまったのだ
灯争大戦でプレインズウォーカーというものをぶっ壊してしまった以上この流れは避けられなかったように思える
遅かれ早かれ誰かが”オーコ”になっていたはずだ
プレインズウォーカーを量産しまくったウィザーズが、いずれ支払わなければならない対価を背負わされた、いわば貧乏くじを引かされたのがオーコだったのだ
いや、むしろウィザーズはよくやった方だと思う
プレインズウォーカーという難解なカードを絶え間なく作り続けてきたのだから
偉業といってもいい
間違いなくプレインズウォーカーはマジックを次のステージへと引き上げた(もしかしたら下げたのかもしれない)
頑張った
実際すっげえと思う
だからさ、ウィザーズ
ちょっとプレインズウォーカー作るペース落とさないか?
もういい
もういいんだ
魅力的でエキサイティングでストロングなプレインズウォーカーはもうたくさんなんだ
テフェリー、ナーセット、レンシックス、そしてオーコ
彼らによってプレインズウォーカーは完成されたといってもいいだろう
その可能性の極致をまざまざと見せつけられた
強いのはもう十分すぎるほど身に染みた
だから頼む
エキスパンション毎に1枚とか基本セットにだけ入れるとかなんとかならんか?
このままだとマジックは延々プレインズウォーカーを巡って争うだけのゲームになっちまうぞ
2ターン目に毒ガスを噴射してジワジワ殺すのも、4ターン目に核ミサイルゴリラぶん投げてマウント取り続けるのももうさんざんやったよ
いったん兵器を量産するペースを落とさないか?
これから先さらなる過ちを犯さないためにも
本当に取り返しのつかないことになる前に
これから先、オーコのような悲しいカードが生まれないことを切に願う
おま〇け
なんだかんだ言ってきたがオーコはスタンダードにおいて制裁を受けるべきカードだ
今は原野というトップメタが存在するが、あれは対策カードが存在しないという特異な状況が生み出したものなのでこれから先対策カードが作られればある程度は収まると予想している
原野デッキ自体はアグロに対して非常に脆く似たようなデッキであるヴァラクートなんかと比べると数段弱い
問題はそのアグロデッキをオーコデッキが完全に封殺してしまう点だ
原野が今スタンダードでブイブイ言わせているのは①対策カードがない②苦手なアグロが極端に少ないからである
これはオーコを消すことと、次のエキスパンションで汎用的な対策カードを作ることでかなりマシになるはずだ
しかしオーコはこれから先作られるすべてのクリーチャーとアーティファクトに対してのアンチとなる
どこか反射魔導士にも似ている
反射魔導士がいるスタンダードはかなり息苦しいものだった
ミッドレンジ帯のクリーチャーに存在意義はなかった
同じエキスパンションにいたこいつですら大した活躍もできなかったという事実がヤバさを物語る
似た状況をオーコが作り出すだろう
仮にオーコがいなくったとしても青緑のデッキはニッサハイドロのラインは残るので依然としてパワーのあるデッキとして選択肢に残ると思う
健全なスタンダードのために、そしてこれから生まれるたくさんのクリーチャーとアーティファクトのためにオーコはスタンダードから去るべきだ